
マスメディアのサイト報道によると、週明け28日の新型コロナ感染確認者は全国で598人、東京都で131人ということだが、連休期間中の感染者数よりはやや減少したものの、7月に入って高水準の感染者数増加が続いていることには変わりはない。ただし、公表の「感染確認者数」だけでは日々の変動が相当あり、感染の実態が掴めにくい。これは、新規感染者数を発見するためのPCR検査人数の変動が激しい上に通常、報道されていないためで、従って感染の広がりの程度を把握するうえで重要な陽性率が掴めないことがある。陽性率が上昇してきているのは確かで、政府=安倍晋三政権や地方自治体は、日ごとのPCR検査数、新規感染確認者数、陽性率とともに、それらの7日間の移動平均をセットで公開すべきだ。株価チャート分析を応用すれば良い。
NHKが2020年7月27日 23時42分サイトに投稿した「東京 新たに131人の感染確認 100人以上は19日連続 新型コロナ」の記事によると、「都の担当者によりますと、26日までの4連休中は、先週前半の平日よりも検査数が少なかったということです。先週前半の平日が5000件前後でしたが、▽先週木曜日 23日は2287件、▽金曜日 24日は1556件、▽土曜日 25日は2772件、▽日曜日 26日は945件だったということです。27日、都内で感染確認が131人だったことについて、都の担当者は『4連休も検査をしていたが、平日と比べると少なかったことが影響しているのではないか。また、毎週月曜日は比較的、陽性者が少ない』と話していました」という。
◎追記(7月28日16時14分):朝日デジタルが2020年7月28日 15時01分に投稿した都内、「新たに266人の感染確認 200人超は2日ぶり」題する記事によると、「東京都内で28日、新型コロナウイルスの感染者が新たに266人確認されたことが都への取材でわかった。(中略)東京都の新規感染者数は、おおむね3日前の検査結果が反映される。3日前は連休中で検査件数が少なかったとみられるが、高止まりが続いている」という。土曜日の検査の結果とすると、検査結果の瞬間陽性率は9.60%になる勘定で、やはり重要な局面入りしていることが推測される。
NHKがサイトで7月28日16時04分報道した内容によると、「愛知県は、28日、これまでに、県内で新たに109人が、新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。愛知県で1日に発表される感染者数が、100人を超えたのは初めてです」とのことで、日本を支える阪神、中共、京浜の中核都市を中心に感染拡大のペースが加速しつつあることを伺わせている。
◎追記(28日20時42分) 首都圏、政令指定都市で感染が急拡大していることについて日本共産党の志位和夫委員長は28日、西村安光経済再生相に緊急申し入れを行った。内容は、①感染拡大の強い無症状感染者がエピセンター化(感染の震源地)になっていることから、エピセンターを特定し、原則として全員に対するPCR検査を行い、防疫体制を確立するとともに無症状感染者の隔離・保護・適切な医療感染施設での治療を行う②PCR検査数、陽性者数、陽性率などの詳細なデータを全国の地方自治体が作成、公表視し、エピセンター地図を作成するなど情報公開に努める③医療機関や介護施設などでは全員検査を行う④医療機関に財政支援措置を行い、医療崩壊を食い止める−ことを強く要請した。「エピセンター」という用語を使った政治家は、志位委員長が初めて。上記内容は28日夕方の記者会見で行われたが、記者の「臨時国会開催要求についてどう考えるか」との質問に対し、「臨時国会召集要求は当然のことだ。野党と即刻に協議を開始する」と応えた。記者会見の内容は以下のYoutubeの動画で視聴できる。
これらのことを考えると、臨時国会を閉会して、責任を逃れまくっている政府=安倍政権を追及していく必要がある。これに対して、政府=安倍政権は、コロナ禍のために改正した改正インフル特措法に基づく「緊急事態宣言」を発出せず、「風俗営業法」や「食品衛生法」などを拡大解釈して営業活動を権力で規制、警察国家化を進めている。9月解散、10月総選挙を狙っているためだと思われる。野党側による臨時国会の召集要求の必要性については、本サイトでも指摘してきたところである。しかし、ここに至って、野党側も臨時国会開催を要求するようになった。
NHKのサイトが2020年7月27日 20時56分に公開した「共産 小池書記局長『新型コロナなど課題山積 臨時国会召集を』」と題する記事によると、「共産党の小池書記局長は、記者会見で『新型コロナウイルスの感染拡大や豪雨災害に加え、イージス・アショアの配備断念や河井夫妻の事件など山のように国会で議論すべき問題がある。野党で相談して国会開会を迫っていきたい』と述べ、野党で連携して臨時国会を召集するよう、与党側に求めていく考えを示しました」という。
下に、政府に申し入れをする前の小池晃書紀局長(参院議員で医師の資格を持つ)の記者会見の様子を示しておきます。
